2024年08月26日
その後の仁義なきワタクシと日本酒(酒話陸)
まいど。
人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。
さて、日本酒話、前回から大分経ってしまいました。
★前回のあらすじ:
某国立大学寮で入学式前夜、新入生歓迎の宴が行われていたが、
実際には歓迎とは名ばかりの、新入りをつまみにした宴会であった。
しかし新入生たちは、本当の“歓迎”がこれから始まることを
身をもって知ることになる。
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大学寮の食堂での歓迎会をなんとか終えた僕らだったが、
部屋に戻ると、先輩たちは何やら部屋で支度をしていた。
床に新聞紙を敷き詰めて、大量の飲み物(うちの部屋は
焼酎のカルピス割、って話だった。飲んでないから知らないが)を
準備している。
なんでもこれから他の階の新入生を迎え撃つのだそうだ。
そうなんですか、とぼんやりしていたら、じゃあがんばってね、
と、送り出された。
当然だが、僕らも旅立たねばならぬのだった。
僕らは一階の新入生なので、二階からスタートである。
きけば、上の階で待ちかまえている先輩のいる各部屋を、
順番に訪ねてまわる企画だという。
各部屋で新入生がとるべき作法は、まずでかい声で挨拶、
これは食堂でやったのと同じやつで、出身と名前を述べる。
これは食堂でやったのと同じやつで、出身と名前を述べる。
で、挨拶を返されて、お酒をごちそうになる、って次第だ。
そこら辺は最初に訪問する、役員部屋(各階の最初にある)で、
シッカリ叩き込まれるのだが、まあそもそもこの企画自体、
役員会が管理しているので、当然といえば当然である。
そしてこの企画、基本的には、早々に新入生が潰れて
自室に戻るまでがセットである。
ほぼ未成年の新入生に酒を飲ませて潰す企画なんて、
犯罪といってもいいような気がするが、まあ昭和とはそんな時代であったのだ。
潰れなきゃ終われない宴を、映画「死亡遊戯」(*1)よろしく、
順調に階を登っていった僕たちだったが、順調であること自体、
どうやら例年とは少々違っていたらしい。
まず、優しい先輩が多くて、ノンアルコール部屋がけっこうあったのと、
各部屋でのんびりお話しするするケースが多々あった。
そして、なんかアルコール耐性の高い新入生が多かったようなのだ。
早々に新入生を寝かしつけて入学式に送り出したかった、
寮の役員会の目論見はくずれ、彼らは暴挙に出た。
新入生を潰しにかかったのである。
僕自身は、明け方近い厚生部で、先輩への挨拶のあと、
通常は一杯ですむはずの日本酒一気飲みを、難癖つけられて
立て続けに三杯飲まさせられた。
通常は一杯ですむはずの日本酒一気飲みを、難癖つけられて
立て続けに三杯飲まさせられた。
そしてそのあとに、どこかの部屋で派手にグラスを噛み砕いたのだった。
速攻で洗面所に連れだされて、口をゆすいだ記憶があるが、
幸いにして傷一つなかった。(*2)
が、そのあとは人事不肖に陥り、散々吐いたあと、部屋の先輩たちに
連れ戻される途中の階段でも、踊り場ごとに吐いていたらしい(伝聞)。
僕の半世紀ほどの記憶の中でも、目を覚ましたら見知らぬ服だった、
という経験は今のところ他にない。
TN先輩、その説には大変お世話になりました。
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と、いうわけで、実は翌日(当日?)の入学式、ワタクシは出ていないのです。
それどころか、入学式後のオリエンテーションにも出られず、
午後、学生課に学生証を取りに言ったら、職員さんに、
「寮生?」ってイヤな顔をされました。
…きっと酒臭かったんだろうなぁ。
いやただのラムトニックですが。
んでわ。
*1:ブルースリー主演にして遺作。
敵を倒しながら五重塔を登る、というRPGみたいな映画。
*2:その後、癖になって、二回ほど再演している。
tsurutaya at 23:30│Comments(0)│食
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