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2025年01月29日

音楽を聴くように読む小説「はじめての」

まいど。
 人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。

 ワタクシ、普段はジャンルの切り口でばかり、本の紹介をしていますが、
SF、ミステリ問わず、短編小説が好きです。

 これは多分、星新一のショートショートで育ったからだと思うのですが、
近年は特に老眼が進んだため、長いのは疲れるなー、と感じているのもあります。

 さてここに一冊の短編集があります。
 ちょっと変わった企画で、そういった企画モノがまた好きだったりするワタクシです。
 まあ、せっかくなのでご紹介を。


 水鈴社,2022年

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 出版社サイトから紹介をパクると、

『日本を代表するエンターテインメント作家が
 「はじめて」をモチーフに描いた、渾身の作品です』

 だ、そうです。

 でも、本の帯の方がうまく説明できている気がします。

『4人の直木賞作家が、
 “小説を音楽にするユニット”YOASOBIとコラボレーション!』

 そう!これは直木賞作家4人にテーマを決めて競作をさせて、
更にその新作小説をもとに、楽曲も作っちゃいました、という企画なのです。

 以下、ざっくりとしたあらすじを引用。

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島本理生
『私だけの所有者』―― はじめて人を好きになったときに読む物語

アンドロイドの「僕」と所有者との間に何があったのか。
とある国の施設に保護された僕は、「先生」に手紙を書きはじめた。

辻村深月
『ユーレイ』―― はじめて家出したときに読む物語

家出をして海沿いの駅に降り立った私は、花束が手向けられた夜の広場で、
突然、不思議な女の子から声をかけられた。

宮部みゆき
『色違いのトランプ』―― はじめて容疑者になったときに読む物語

並行世界で起きたテロへの関与を疑われ、捕らわれた愛娘の夏穂。
宗一は夏穂を救いに、単身、もう一つの〝鏡界〞へと向かう。

森絵都
『ヒカリノタネ』―― はじめて告白したときに読む物語

幼馴染の椎太が好きでたまらない高校生の由舞は、四回目の告白を
確かなものとするため、過去の告白を消し去ろうとする。

 特設サイト(https://www.yoasobi-music.jp/hajimeteno/)より引用

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 そしてなんと、四編の小説全てについて、YOASOBIが楽曲をつくっているのです。

 読んでからその印象がどう活かされているかを聴くも良し、
楽曲を聴いてから、その詳細を小説に求めるのも、また良いでしょう。

 いずれ劣らぬ佳作でありますが、なんといっても趣向が面白いので、
興味があるなら是非お試しください。

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 しかし、ジャンルという切り口じゃないつもりで紹介しましたが、
結局前編SFちっくなお話しでした。
 直木賞作家とはなんだったのでしょうかと思ったり。

んでわ。


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