2025年02月06日
絵にも描けない美しさ「姑獲鳥の夏/京極夏彦」
まいど。
人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。
先日、ワタクシが
大学生活終盤に、ミステリにはまっていたことと、
“書痴”FS君について書きました。
まあ、大学の後半と、就職してしばらくの間は“ミステリ乱読時代”が
けっこう続いていたように思います。
宝島社の『このミステリーがすごい!』が毎年出るようになって、
ある程度好みに合った作品の情報が入手できるようになったのも
大きかったような気がします。
で、就職して7,8年も経ったであろう頃には、飽きたのでしょう。
段々と失速していきました。
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大学サークルのメンバーがやたら留年していたこともあって、
就職してからもしょっちゅう盛岡に遊びに行っていた。
遊ぶといっても、酒を飲みながら麻雀するくらいで、
大学の頃から何も変わらないわけだが、そんなメンバーの中に、
“書痴”FS君も当然いたワケである。
FS君は僕に色々と本を薦めてきたわけだが、この一冊については、
ちょっとないくらい強く推してきた、ように思う。
実際すごく面白かったし、読み始めたら夜を徹して朝までかけて読み通してしまった。
特にリアルの明け方に、作中のクライマックスを迎えたのは、なんというか
実に「僥倖」だったように思う。
そんなわけで、停滞気味だった僕の読書熱は、この後比較的すぐに
シリーズ第二弾の『魍魎の匣』を読むことになったため、しばらく
継続することになった。
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本作は、当初、マンガとして描かれていたと聞きます。
というか、マンガも描けるんですかい、京極先生。
しかし描きながら、トリックの場面になって、これは絵に描けない、
と気づいてお蔵入りしたそうです。
映像化不可能と言われた所以ですが、まあ、その後実写で映画になりましたっけ。
監督は実相寺昭雄大先生です。
映画館で観たときには、問題のシーンが実相寺流に解決されていたので、
思わずわら…、ではなく、感心しました。
興味のある方は、必ず小説を読んでから、ご覧になることを強く推奨します。
んでわ。
tsurutaya at 23:30│Comments(0)│本(まんが・小説・ほか)
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