2024年10月02日

仙台国分町、茶寮の肉まん(とーほぐ味紀行4)

まいど。
 人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。

 久しぶりの本シリーズ『とーほぐ味紀行』ですが、
たまたま青森秋田岩手と来たので、次は宮城です。

 仙台だし、牛タンのマイナーな店でも、ということはなく、肉まんです。
 肉まんだと大阪の551が一人勝ちって気がしますが、
あれは豚まんなのでセーフ(?)。

 まあ551の豚まん安いしうまいですよね。
 しかしこことーほぐの地で、その恩恵を受けられることは、
極ごく至極まれなのです。

 東北一の繁華街国分町の一角にあるその店は、酔客相手にもう30年以上
肉まんやらシュウマイを商っています。

 価格は少々お高めに感じる肉まんですが、コンビニの肉まんの1.5倍は
あろうかというサイズもさることながら、その具の工夫に数多の酔っ払いが
引き寄せられるのであります。

 酒飲みの鈍麻した舌にもわかるピリリときいた胡椒と、弾力のある木耳の
独特な食感は、だからといって酒飲みにチューニングされたものでもなく、
素面でも本当に美味しいです。

茶寮

 仙台の国分町にお越しの際は、是非ご賞味ください。 

んでわ。


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2024年09月25日

「定禅寺ストリートジャズフェスティバル2024」D面(ボーナストラック)

まいど。
 人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。

 当地仙台で行われておりました音楽イベント、
 
 前回の記事ではイベント二日目日曜に仕事を抜け出して
たどり着いたステージについて書きましたが、
今回は時間を巻き戻して、初日土曜の裏話を。

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 オレが地下鉄を乗り継いで西公園に着いたのは11時ちょうどで、
まさに西公園ステージでの最初の演奏が始まろうとしていた。

 ベンチャーズのコピーバンドを背中で聴きながら目的の場所を目指す。
 聴き流しながら歩くのがジャズフェスの醍醐味、そう味である。

 オレのジャズフェスの味わい方は、流れる音楽を肴に現地調達した
酒を愉しむ、というスタイルなのである。

 前日に、紙公式パンフレットを精査したオレは、明確な目標に向かって
歩いていた。
 二本しかない地下鉄をわざわざ乗り継いで、メイン会場から離れた
ここ西公園を振り出しに選んだのは、仙台にできたばかりのブルワリーが
出店することを知ったからだった。


 アメリカのウィスコンシン州でブルワリーしてたのに、わざわざ日本の
しかも仙台に移住してきたというユニークな代表の元には、
やはりなかなかのくせ者が集ったようで、経緯も面白いが味もいい、
そんなブルワリーなのである。(個人の感想です)

 すでに缶で飲む機会があったので、樽から供されるであろう機会を
是非とも味わいたいと思っていたのであった。

 仙台市中央部を会場にするジャズフェスでも、西公園はだいぶ離れていて、
広いスペースも確保できるため、巨大屋台スポットでもあった。

 ゆえに、様々なお店が立ち並んでおり、キューバンサンドの屋台に
心ゆさぶられながらも、目的の出店にたどり着いたオレは、
この日最初の悩みと向き合うことになるのだった。

四種

 「カルテットポーター」「オクトバーフェスト」
 「ヘイジーIPA」「ダテライト」

 ほーら、悩むでしょ?

 できれば全部飲みたい!
 だが、限られた胃袋と財布との折り合いをつけながら飲み歩くのも
ジャズフェスなのである。

 今日は長丁場であるし、まだ昼前であることから、おそらくは軽めであろう
「ダテライト」を選び、オレはそれを片手に昼飯を買いに走った。

 実は昼飯も事前にあたりはつけていた。
 ビールにはキューバンサンドのほうが合うだろうけど、アレに気づいて
しまったからには素通りはできないのである。

 そう、盛岡市民のソウルフード「じゃじゃめん」である。

 その引力たるや中毒性すら疑わるほどであるが、炎天下の中、日よけもない
テーブルでアツアツの麺をいただくのはちょっとした踏み絵気分ではあった。

 試されたオレの盛岡愛はさておいて、ちょうどダテライトも飲み終えたので、
次の一杯「ヘイジーIPA」を購入して、友人との合流場所を目指すことにした。
 
 合流場所での演奏を聴いているうちに、ビールが終わってしまったので、
三杯目を調達「ブルームーン」である。
 オレとしてはありがたいが、イベントスポンサーでもあるキリンビール一色の
ジャズフェス中心部でよく出店していたな、と思う。

 ベルジャンホワイト(ベルギーの白)と呼ばれるスタイルのビールではあるが、
実はアメリカのコロラド州の野球場生まれということだけあって、
すっきりした感じがアウトドア向きであった。

 ブルームーン片手にいくつかのステージを消化すると、あら不思議、
いつの間にかビールも消化されている。

 次なるビールはできればサッポロビール、と思いウロウロしても
見つからなかったので、スポンサー様に一票投じるべく、
キリンビールの販売場に向かった。
 毎年のことなので、メニューも予想できたので「ハートランド」か、
あれば「ブラウマイスター」を買おうと思っていたが、うれしい誤算があった。
 「ブルックリンラガー」があったのである。

 キリンがライセンス生産する以前から好きな銘柄だったので、
選ぶのに迷いはなかったが、サイズを大にするかどうかは
けっこう迷ったのであった。

 まあ、大にしたのだが、結果としてこの日の外飲みビールはこれにて終了したのであった。

 と、いうわけで、期せずしてオレのジャズフェスは、アメリカ由来の
ビールで始まり、終わったのであった。
 書いてみて初めて気づいたわい。

JSF2024BEER


 なお、このあとサッポロビールの飲める居酒屋を求めてさまよい歩くのだが、
それはまた別のはなしである。

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 これにて「定禅寺ストリートジャズフェスティバル2024」レポートオマケの
“Drinkサイド”は終了です。
 ホントは二回構成で“Beerサイド”とするはずだったのですがね。

んでわ。


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2024年09月05日

シリーズ幻の味 第4回「手羽先スモーク」

まいど。
 人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。

 いきなりの新シリーズ、ってえと、もう通常運転ですが、
いきなりの第4回は新しいですよね。

 「幻の味」というのは、以前、別のブログで書いていたお題でして、
好きだったけど無くなったお店や、料理、食品なんかを
懐かしむ趣旨のシリーズです。
 すでに三回ほど書いたので、そのうちリマスター版をお届けします。


 さて、今日は久しぶりに床屋に散髪しに行ってきました。

 家を建て直して引っ越してきて以来、ずっと通っているので、
かれこれ30数年の付き合いになります。

 30年も通っているので、店に入って椅子に座ると、
自動的に散髪が始まります。
 多分最初の10年くらいは「いつものようにお願いします」と伝えて
いたような気がしますが、近年は座ったらいきなり世間話です。

 今日もやくたいもない話をダラダラとしておりましたが、
鮎川(*1)の鯨の話から、鯨の調理方法に話がうつって、
そういえば学校給食で「鯨のオーロラ煮」(*2)ってあったなあ、
という話になりました。

 同じ給食センターの飯を食った仲ならではの会話ですが、
その時出たのが「手羽先スモーク」なのでした。

 名前通り、鶏の手羽先をスモークしただけのシンプルな
料理でしたが、ワタクシ的には当時の人気NOメニューでした。

 今考えると、けっこう堅めに仕上げた、スモークしただけの
手羽先ですが、今まで類似の料理は見たことがないように思います。

 パリパリに乾燥していたし、肉もかたくて、可食部分が極めて少ない。

 …うーん? 残念料理のような気がします。

 でもできることなら、ソイツと一緒にビールでも飲みたいものです。

food_tebasaki

 小学校、先日50周年を迎えて、今度記念行事もやるらしいし、
懐かしの給食メニュー再現企画でもやってくんないかしらん。

んでわ。

*1:宮城県北東部の港町、宮城県牡鹿郡鮎川町。
 捕鯨で有名で、観光交流拠点施設“ホエールタウンおしか”には
 くじら専門の飲食店もある。

*2:サイコロ状に切った鯨肉をケチャップで煮た料理。
 オーロラ要素は特にないので、当時の給食メニュー開発者に詩人がいて、
北氷洋に想いを馳せて名付けたのではないだろうか。(妄想)



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2024年08月26日

その後の仁義なきワタクシと日本酒(酒話陸)

まいど。
 人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。

 さて、日本酒話、前回から大分経ってしまいました。

★前回のあらすじ:
 某国立大学寮で入学式前夜、新入生歓迎の宴が行われていたが、
実際には歓迎とは名ばかりの、新入りをつまみにした宴会であった。
 しかし新入生たちは、本当の“歓迎”がこれから始まることを
身をもって知ることになる。

---

 大学寮の食堂での歓迎会をなんとか終えた僕らだったが、
部屋に戻ると、先輩たちは何やら部屋で支度をしていた。

 床に新聞紙を敷き詰めて、大量の飲み物(うちの部屋は
焼酎のカルピス割、って話だった。飲んでないから知らないが)を
準備している。

 なんでもこれから他の階の新入生を迎え撃つのだそうだ。
 そうなんですか、とぼんやりしていたら、じゃあがんばってね、
と、送り出された。

 当然だが、僕らも旅立たねばならぬのだった。
 僕らは一階の新入生なので、二階からスタートである。

 きけば、上の階で待ちかまえている先輩のいる各部屋を、
順番に訪ねてまわる企画だという。

 各部屋で新入生がとるべき作法は、まずでかい声で挨拶、
これは食堂でやったのと同じやつで、出身と名前を述べる。
 で、挨拶を返されて、お酒をごちそうになる、って次第だ。
 
 そこら辺は最初に訪問する、役員部屋(各階の最初にある)で、
シッカリ叩き込まれるのだが、まあそもそもこの企画自体、
役員会が管理しているので、当然といえば当然である。

 そしてこの企画、基本的には、早々に新入生が潰れて
自室に戻るまでがセットである。

 ほぼ未成年の新入生に酒を飲ませて潰す企画なんて、
犯罪といってもいいような気がするが、まあ昭和とはそんな時代であったのだ。

 潰れなきゃ終われない宴を、映画「死亡遊戯」(*1)よろしく、
順調に階を登っていった僕たちだったが、順調であること自体、
どうやら例年とは少々違っていたらしい。

 まず、優しい先輩が多くて、ノンアルコール部屋がけっこうあったのと、
各部屋でのんびりお話しするするケースが多々あった。
 そして、なんかアルコール耐性の高い新入生が多かったようなのだ。

 早々に新入生を寝かしつけて入学式に送り出したかった、
寮の役員会の目論見はくずれ、彼らは暴挙に出た。

 新入生を潰しにかかったのである。 

 僕自身は、明け方近い厚生部で、先輩への挨拶のあと、
通常は一杯ですむはずの日本酒一気飲みを、難癖つけられて
立て続けに三杯飲まさせられた。

 そしてそのあとに、どこかの部屋で派手にグラスを噛み砕いたのだった。

 速攻で洗面所に連れだされて、口をゆすいだ記憶があるが、
幸いにして傷一つなかった。(*2)
 が、そのあとは人事不肖に陥り、散々吐いたあと、部屋の先輩たちに
連れ戻される途中の階段でも、踊り場ごとに吐いていたらしい(伝聞)。

 僕の半世紀ほどの記憶の中でも、目を覚ましたら見知らぬ服だった、
という経験は今のところ他にない。

 TN先輩、その説には大変お世話になりました。

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 と、いうわけで、実は翌日(当日?)の入学式、ワタクシは出ていないのです。

 それどころか、入学式後のオリエンテーションにも出られず、
午後、学生課に学生証を取りに言ったら、職員さんに、
「寮生?」ってイヤな顔をされました。

 …きっと酒臭かったんだろうなぁ。
gakuseisyou_boy

 いやただのラムトニックですが。

んでわ。

*1:ブルースリー主演にして遺作。
 敵を倒しながら五重塔を登る、というRPGみたいな映画。
*2:その後、癖になって、二回ほど再演している。



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2024年07月25日

秘技!食パン天地返し

まいど。
 人生の午後をおもしろおかしく暮らす、つるたやです。

 そろそろ下火と聞きますが、世間では高級食パンなるものが
流行していたとか。

 当方、とんと縁が無かった、というかワタクシ、30年くらい
食パンをほとんど買わず、買ったとしても、ごくまれでして、
そう、4年に一度くらいですかねえ?

 まあ、バゲットとかのフランスパン派だったのと、一斤(?)だと
持て余すからだったんですが、妙にフレンチトーストが食べたくなって
たまに買ってました。

 で、ここのところ家人の要請もあり、食パン購入率が増えてきたのですが、
たまに4枚切りが登場します。

 4枚切り…多分名古屋で小倉トーストを食べて以来の厚切りトーストでしたが、
餡子なしでバタートーストを食べたときに「ああ、これが日本の食パンなのだな」、
という納得感がありました。

 「食パン」って、日本での造語で“主食用パン”の略称なんだそうですね。
 口の中いっぱいに、パンがあっても、適度に湿度があって、もっちり感すら
おぼえる、これぞ日本の主食。そう思いました。

 で、話は8枚切り時代に戻るのですが、西洋かぶれのワタクシめとしては、
「サンドイッチ用のパンは薄ければ薄いほど外国っぽい」という思い込みが
ありまして、まあ、要はトーストが前提になっていなかったんですね。

 思い起こすと、西洋(パン)にかぶれる以前のワタクシには、
確かに和風食パン時代があったのです。10年くらい。

 実は、トーストした食パンに、不健康な気がするくらいたっぷりの
油脂(バターやらマーガリンともいう)やら、
糖類(ジャムとかマーマレードとかいうらしい)をのせてかぶりつく、
っていうのは、ワタクシの中では、ざっと40年ほど遡る思い出につながります。

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 大学寮で同室だった3年上のTN先輩は、後輩の面倒見がよく、
いつもにこにこしていた。

 どちらかというと口下手な印象で、僕や同じ部屋の1年上のKT先輩や、
同期のTB君が、割と話をするタイプだったので、だいたい黙って
話を聞いてくれていたように思う。

 少林寺拳法部の主将であるとか、寮生なのに(?)美人の彼女がいるらしいとか、
未確認の噂もあったが、北海道大学の大学院へ進学していったので、
おそらく僕の知る唯一のリアル“文武両道”人間だったのだと思う。

 そんなTN先輩だが、たまーに、アタック(*1)で食堂からせしめた食パンを、
変な時間にトーストして、びっくりするくらい大量のマーガリンを塗って食べていた。

 あんまりうまそうなものだから、つい真似してみたら、以降の人生で
トーストに少ないアブラでは物足りない、と感じるようになってしまった。

 まあ、これは40年の時を経てなお、たった1つだけ、TN先輩に
伝えたい苦情なのである。

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 さて、8枚切りトーストにたっぷりの油脂という積年の嗜好が
明らかになったワタクシですから、4枚切りの和食感はわかっていても、
どうにも脂が、アブラが足らぬ、と感じてしまうのも無理はないのです。

 そこで最近(先週?)編み出したのが、バターを塗ったトーストを
ひっくり返して食べる、というワザです。

 二郎系ラーメンの“天地返し”(*2)みたいですが、舌にダイレクトに
バター面が当たるため、いい感じでバタートーストを味わえました。

 たまに、というか、けっこうバターが滴っちゃうのが難点ですけどね。

食パン
んでわ。

*1:アタック:某国立大学寮の食堂のルール。
 24時を過ぎてなお、食堂のテーブル上に、食べられずに存在する食糧は、
 他の寮生が、自由に取得することができる。
 朝食はすべて、袋入りの食パンであるため、これを保存食として得る者も多かった。

*2:天地返し:野菜山盛りの二郎系のラーメンで、野菜がスープに浸っていないと
 味が薄かったり、まばらになってしまう。
 そのため、食べる前に、麺と野菜を入れ替えることを「天地返し」と呼ぶ。



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